全般
オランダ校は12校目のUWCとして2009年に設立されました。UWCの中では珍しく2-18歳の生徒への教育が提供されています。各国からの派遣生として寮で生活している生徒は現在約200人ですが、全体では600人以上の生徒が通っています。設立当初は校舎と寮が離れていましたが、2013年からは新しいキャンパスが完成し、校舎も寮も同じ敷地内になりました。
アクセス
マーストリヒトはオランダの南部にあるため、ベルギーやドイツなどに近接しています。例えばベルギーは、自転車で約30分の距離にあります。また、市内にマーストリヒト駅や市バス、マーストリヒト空港もあるため、移動には大変便利です。国際空港であるブリュッセル空港には電車で1時間30分、またアムステルダム空港には2時間30分で到着します。長期休暇には、ヨーロッパを旅行する生徒が多く、比較的安価で飛行機や長距離バスを利用することができます。

天候
オランダは暑さを感じる時期がなく、夏は涼しく、冬は日本と同じくらい寒いです。オランダの天気は急に変わるため、雨や雪が突然降り出す事も珍しくありません。レインジャケットや暖かいコートが必需品です。
寮生活
施設
現在の寮は一番近いスーパーまで徒歩10~15分、町の中心街まで自転車で10~15分程と比較的施設に恵まれています。スーパーマーケットやレストランなどの様々なお店のほとんどは自転車や徒歩で辿り着けます。

寮には4人部屋が一つのフロア(階)に6部屋程度あり、各フロアの担当のハウスペアレンツと一緒に暮らしています。トイレ・シャワーは隣の部屋と八人で共有することになっていますが、フロア全体のトイレも二つあります。その他にも各フロアにはキッチン、洗濯機、乾燥機と各部屋にはトイレとキッチンが設置されているため、生活面ではとても便利です。また自習できる勉強ルームとコモンルーム(談話室)があります。
食事
食事は寮生にのみ、平日は一日三回(朝・昼・晩)、休日は一日二回(ブランチ・晩)寮のメンザという食堂で提供されます。また、週末には外食したり、フロアのキッチンで友達と自炊をすることもよくあります。
Service(地域奉仕活動)
街の中心に近いということもあり、Service活動で外部と関わる事のできることが特徴的です。 例としては、マーストリヒト大学 の学生と一緒にSustainable Investmentについての会議を立ち上げるプロジェクトや、街の老人ホームで料理を手伝う活動、地域の住民と近くの公園のデザインをプランニングするものなどがあります。こういった機会を通じて学校以外の人と触れ合うことができます。
行事
UWC恒例であるCulture Week などももちろんありますが、その他にも小学生や中学生とも関われるオランダ校に独自の行事が数々あります。各国の文化を紹介するInternational Fairでは全校生徒が一緒に料理したり、出し物を準備したりします。ある年のInternational Fairでは、全校生徒で折り鶴のギネス記録に挑戦しました。

オランダ校では毎年 ToK Conference (ToK: Theory of Knowledge = 知識の理論、IBカリキュラムの一環)を始めとする様々なカンファレンスが行われます 。YES conference, International Peace Conference, TEDx, Art Beat, Mock Trial… すべて生徒が立ち上げ、毎年運営しているものです。イギリス校・ドイツ校など近隣のUWC生や他のヨーロッパのインターナショナルスクールを招待したりと大々的に行われるイベントもあり、毎年のテーマについて各自考えを発表します。
勉強面での特徴
どのUWCも基本的でメジャーな科目はあるのですが、履修できるIBの科目カレッジごとに微妙に違います。オランダ・マーストリヒト校では基本的な科目に加えてオランダ語A・B、フランス語A・B、イタリア語A・B、スペイン語A・B、アラビア語A・B、Global Politics, German ab initioなどはありますが、Psychology、 Theatre、Further Mathはありません。日本語など授業が開講できない言語の科目はセルフトートとなります。
放課後は学校の空き教室が毎晩22:00まで使用可能で、CASやイベントの打ち合わせに使われているとき以外は自由に入って勉強することができます。また、メンザ(~23:00)や各フロアのスタディールーム、自分の部屋、近所のカフェ、町の図書館で勉強する人もいます。
写真ギャラリー
注:オランダ校は2009年に既存の二つのインターナショナルスクールが合併して設立されたUWCです。そのため、他のUWCとは違う部分があったり歴史が浅い分伝統が少ないということもあったり、UWCさにかけていると思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ここに派遣された生徒は新しい伝統やUWCらしさを自らで積み上げるよう日々努力しています。